木曽川うかい今季閉幕

更新日
2008年10月19日
花束を受け取る武藤さん
花束を受け取る武藤さん
お披露目した「鵜舟」
お披露目した「鵜舟」


木曽川うかい閉幕 過去10年間で最高の人出で賑わう

愛知県犬山市の「木曽川うかい」が15日、閉幕しました。
今年の乗船客は2万7693人と過去10年間で最高の人出。
市と名鉄の観光タイアップ「犬山キャンペーン」効果が顕著に現れ、
女性グループやファミリーでの乗船客が目立ちました。

また、鵜匠頭の武藤孝義さんは本年で定年を迎えるため、
現役最後の漁となりました。
武藤さんは、15歳から鵜匠をはじめ、キャリアはなんと45年。
45年を振り返り、
「美しい川と城の前で長い月日鵜飼をやってこられて幸せだった」と語り、
若い鵜匠たちへ「自分で出来ることは自分ですること」とアドバイスを送りました。

近年、鵜匠が使用する様々な道具を作る職人さんは減っており、
定年を前に武藤さんら鵜匠4人が力をあわせて、古い舟を解体し寸法を測るなどして、
3年がかりで制作していた「鵜舟」が完成し、お披露目しました。
完成した鵜舟は、長さ約13メートル、重さ約300㎏
来シーズン(5月11日開幕予定)から、実際の鵜飼で使用する予定です。

図面なしで制作したもので、武藤さんの思いが詰まった「鵜舟」に、
ベテランの船頭さんからも「立派なものだ」と声があがりました。

武藤さんは、最後に
「伝統文化の鵜飼を、過去にとらわれることなく自分たちで工夫し、
次世代へバトンタッチしていってもらいたい」と若い鵜匠たちに語りました。